更年期障害のつらい症状によって生活に支障を来している場合は、次のような治療を行います。

今までの生活や環境を見直す

更年期障害の治療では、「 生活改善 」や「 環境調整 」が大切です。

例えば、質の良い睡眠を十分とるよう心がけるなど、セルフケアを意識します。また、今までできていたことの70%ができていればよし、と考え方を切り替えることでもストレスが減ります。

家族の協力も欠かせません。夫や子どもにも自分で食事を用意してもらったり、家事を分担するなどして、できる範囲で協力してもらいましょう。

薬物療法は主に3種類

更年期障害の薬物治療には、主に次の3種類があります。

ホルモン補充療法

ホルモン補充療法では、エストロゲンを補充して症状の緩和を図ります。飲み薬、貼り薬、塗り薬があります。

ホルモン補充療法を5年以上継続すると、副作用として乳がんのリスクが高まると言われていますが、それより短い期間であれば問題はないとされています。

また、子宮体がんのリスクを抑えるために、女性ホルモンのひとつである「プロゲステロン」の補充を併用することもあります。

「血栓(血液の塊)」ができやすくなることもあるので、脚に痛みが現れた場合などは、担当医に相談する必要があります。

漢方薬

漢方薬では、若い年齢でむくみがある人に向く「 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」、さまざまな更年期障害の症状が出ている人に向く「 加味逍遙散(かみしょうようさん)」、ホットフラッシュがある人に向く「 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」などを用います。

症状だけではなく、個人の体質や生活環境に合わせて処方されるので、かならず漢方医や医師の診断を受けるようにしましょう。

そのほかの薬

更年期障害の症状を緩和するため「抗うつ薬」「抗不安薬」「睡眠薬」などを使うこともあります。

抗うつ薬はホットフラッシュの軽減に効果があるので、ホルモン補充療法が受けられない人にも用いられます。

昔の女性の心のケア

昔の女性は、井戸端会議でお互いの悩みを分かち合ったもので、現代ではそうした場が減りましたが、まずは友人に悩みを相談したり、アドバイスを受けるのもよいでしょう。

生活習慣を改善できない人や、自分を責める気持ちが強い人は、「 心理療法 」で専門家からアドバイスを行ったり、考え方や行動を修正する「 認知行動療法 」を行うこともあります。

更年期は、女性の人生が後半に入る時期でもあります。更年期障害の症状はやがて軽減します。これを機に、心身の変化を受け入れながら、ライフスタイルや夫婦・家族の関係を見直すなどして、乗り切っていきましょう。

更年期の疲れが、いつの間にか・・・