野球の投球によって、子どもの肘に起きやすい代表的な障害には、次の2つがあります。

内側上顆障害

手のひらを上に向けると、肘の内側(小指側)には、小さな骨の出っ張りがあり、これを内側上顆(ないそくじょうか)と言います。この骨から、手首の方へと靭帯がつながっています。投球動作をすると、この靭帯によって、内側上顆は手首側に強く引っ張られます。

子どもの骨の場合、内側上顆のそばには軟骨でできている骨端線(こったんせん)があり、内側上顆は骨端部になります。そのため、投球数が多くなると、内側上顆が繰り返し引っ張られることになり、この部分に障害が出ます。

子どもの肘に起こる投球障害のうちの約9割は、この内側上顆障害なのです。

離断性骨軟骨炎

手のひらを上に向けて、肘の外側(親指側)の骨に触れると、へこんだ部分があります。これは上腕の骨と前腕の骨の隙間にあたります。投球の動作をすると、この部分で骨と骨が衝突することになります。

成長期の場合、ぶつかり合うのが骨端線の先のこったん部なので、障害を受けやすくなります。衝突が繰り返されることで、骨と骨の接触面にある軟骨(骨軟骨)が障害を受け、ついには剥がれてしまいます。

発生すると数は、内側上顆障害に比べると少ないですが、重症化しやすいという特徴があるため注意が必要です。

治療せずにいると日常生活に支障も

これからの障害が起きたときには、野球の練習は休み、しっかりと治療を受けることが必要です。治療せずに放置していると、痛みが続いて野球ができなくなることがあります。

また、それだけではなく、関節の動きが制限されるようになり、日常生活に支障がでてくる場合も。

例えば、肘を深く曲げられないため、両手で顔を洗うことができなくなったり、肘がまっすぐに伸びないため、物を持ちにくくなったりします。

このような状態にならないためにも、早い時期に障害に気づいて治療を受けられるよう、親が子どもの様子をよく見て変化に気づいてあげることが重要。

野球を続けたいがために、痛みを隠してしまう場合ものあるので、子どもが痛みを相談できるような環境づくりをしておくことも大切です。

 
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