動脈硬化を防ぐための食事では、控えめにしたい食品や、積極的にとりたい食品について知り、動脈硬化を防ぐための工夫を取り入れましょう。

控えめにしたい食品

飽和脂肪酸を摂取しすぎない

飽和脂肪酸は、動物の肉に多く含まれる脂で、常温でも固まるのが特徴です。飽和脂肪酸には、体内でLDLコレステロールを増やす作用があり、特に牛や豚のバラ肉、鶏肉の皮の部分、ベーコンなどの加工肉やバターなどの動物性の脂に多く含まれています。

日本人の食事摂取基準では、飽和脂肪酸は総摂取エネルギーの7%以下とされおり、1日2,000kcalをとる男性なら、140kcal以下に抑えます。牛バラ肉だと100gが上限なので、1日単位で量を調整するのは難しいかもしれません。その場合は、肉を食べた翌日は魚を食べるというように、1週間、1ヶ月単位で調整するようにします。

魚には不飽和脂肪酸という常温では固まらない油が多く含まれています。代表的なのが、さんまやいわし、ぶりなどの青背の魚に多いEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)です。魚の油は、LDLコレステロールをあまり増やさないうえ、中性脂肪を減らしたり、血圧を下げる効果があります。

植物油は魚の油とはタイプの異なる不飽和脂肪酸を多く含んでいます。ただし、油は1gが9kcalと高エネルギーなので、種類にかかわらず摂りすぎると肥満につながるので注意が必要です。

乳製品、特にチーズは飽和脂肪酸を多く含みます。牛乳は、タンパク質やカルシウムが多く、骨の強化に欠かせないので、LDLコレステロール値の高い人は、低脂肪乳にするとよいでしょう。

糖質の摂り過ぎにも注意

糖質(炭水化物)やアルコールをとりすぎると、中性脂肪が増加します。

パン、お菓子、清涼飲料などは糖質が多くて高エネルギーなので、とりすぎると体内で中性脂肪に変えられて蓄積されます。特に、中性脂肪値の高い人は、こうした食品を摂りすぎないようにしましょう。

卵はバランスを考えて食べる

中くらいの卵1個には、約250mgのコレステロールが含まれており、特に黄身に多く含まれます。

しかし、コレステロールの7~8割は肝臓でつくられていて、食事などから吸収したコレステロールも含めて、全体の量を調整しています。脂質異常症のない人は卵を多くとっても、すぐコレステロール値が上がるとは限りません。

ただし、高コレステロール血症がある人は、LDLコレステロール値が上がる可能性があるので、栄養のバランスも考慮してとりすぎに注意します。

積極的にとりたい食品

食物繊維は積極的にとる

野菜やきのこ、海藻、玄米などに多く含まれる食物繊維は、小腸でのコレステロール吸収を抑え、LDLコレステロールを減らすと言われています。食物繊維の多い食品を積極的にとれば、満腹感も得られます。

大豆や大豆製品も、食物繊維が多い食品で、不飽和脂肪酸も多く含んでいます。特に、おからは食物繊維が豊富です。肉料理が多い人は、魚や大豆製品を使った料理に変えていくとよいでしょう。

 
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